Voice
発売日
2022年5月6日
税込価格
840円
(本体価格764円)
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Voice 2022年6月号

今月号の読みどころ

特集1は「日本をどう守るか」。
ウクライナ戦争が勃発してから、早くも2カ月以上が過ぎた。
21世紀においてなお平和が侵略によって失われうることが明らかになったいま、日本が置かれている厳しい現実から目を背けることは、もはや許されないだろう。
本特集では、安全保障環境の性格、日本の戦略マインドや防衛力のあるべき姿、危機の時代を乗り切るための指導体制、さらには核兵器の位置づけや軍のDXなど、わが国の防衛・安全保障における本質的なテーマをとりあげ、正面から検討していく。
とくに誌上初となる歴代三統合幕僚長による鼎談では、ウクライナ戦争の教訓をふまえて、専守防衛や核共有など多岐にわかるテーマを論じている。
また、小野寺五典元防衛大臣の独占インタビューも、わが国の防衛戦略を考えるうえで必読の内容だ。

特集2「第二次世界大戦の教訓」では村田晃嗣氏や『独ソ戦』の著者である大木毅氏などに寄稿いただいた。
ウクライナ戦争が起きているいまだからこそ、先の大戦から多くを学ぶべきではないだろうか。
小説家・伊坂幸太郎氏の巻頭インタビューや、『過剰可視化社会』(PHP新書)を上梓する與那覇潤氏と小川さやか氏の特別対談にも注目だ。
公式サイト

今月号の目次

特集1:日本をどう守るか
歴代統合幕僚長に問う「国防」の未来
折木良一&岩崎 茂&河野克俊/モデレーター 岩間陽子
38p
核使用の恫喝から目を背けるな
小野寺五典
52p
DIMEに基づく国家戦略を築け
兼原信克
62p
リソース制約下での日米の防衛戦略
村野 将
70p
「安定―不安定のパラドクス」の現実
秋山信将
78p
米軍が進めるDXと「未来の戦い方」
布施 哲
86p
新安保戦略で東アジアに「一世代の平和」を
金子将史
95p
米国のジレンマと「核三極体制」リスク
アンドリュー・クレピネビッチ
104p
特集2:第二次世界大戦の教訓
ローズヴェルトの世界戦略と遺産
村田晃嗣
140p
ドイツの「転換」と三国同盟への道
大木 毅
147p
スターリンの対日戦略、軍事大国の陥穽
花田智之
154p
戦時フランスの帰趨を決めたもの
宮下雄一郎
161p
帝国の喪失がもたらした民主主義
リチャード・オヴァリー
168p
連載 ほか
過剰可視化社会を乗り越える知恵
小川さやか&與那覇 潤
114p
マッチングアプリと恋愛コスパ主義
山田昌弘
124p
コロナ対策も将棋も「先読み」が決め手
加藤一二三&宮沢孝幸
132p
【沖縄返還五十年】若泉敬が遺した現実主義
信夫隆司
206p
「狭間」に立つウルトラマンと日本
斎藤 工
218p
巻頭インタビュー
「時代の制約」のなかで面白い小説を
伊坂幸太郎
18p
コロナ下の夜の街〈5〉
甲府という桃源郷
谷口功一
184p
言葉のリハビリテーション〈12〉
「地味」の近傍に情報は宿る
森田真生
192p
天才の光と影〈4〉―異端のノーベル賞受賞者たち―
ニールス・ボーア
高橋昌一郎
198p
大人になりたくない十八歳
土井隆義
212p
首長の力量
マーケティングで実現した人口増加
井崎義治
224p
令和の事業家
中古車で始めるアフリカ金融革命
小林嶺司
228p
著者に聞く
私たちは神話のなかにいる
沖田瑞穂
232p
ニッポン新潮流〈歴史論争〉
古代地形の重要性〈その1〉
渡辺惣樹
26p
ニッポン新潮流〈政治外交〉
大局観なき日本政治
三浦瑠麗
28p
ニッポン新潮流〈現代社会〉
「都市の声」は反映されてきたか
西田亮介
30p
ニッポン新潮流〈都市文化〉
住宅とロシア
藤村龍至
32p
地域から日本を動かす〈2〉
大阪の粉もんと味への執念
結城豊弘
34p
歴史家の書棚〈24〉
オリガ・ホメンコ『国境を超えたウクライナ人』筒井清輝『人権と国家』
奈良岡聰智
240p
人生の道しるべ あなたの悩みに答えます〈10〉
戦争の理由、生徒にどう説明?
森本あんり
236p
巻頭言〈18〉
社会運営は進歩しているか
長谷川眞理子
15p
文明之虚説〈54〉
代理苦
渡辺利夫
246p
今そこにある近代〈20〉
原首相遭難現場
写真・文/門井慶喜
1p
Wonder People〈18〉
高層ビルと廃飛行機
写真・文/佐藤健寿
8p
令和の撫子〈37〉
奥嶋りさ 
撮影/川島伸一
11p
Voiceブックス
編集者の読書日記

242p
Voiceシネマ
編集者の映画三昧

243p
Voiceレター
読者の感想&意見

244p

Voice とは

 月刊誌『Voice』は、昭和52年12月に、21世紀のよりよい社会実現のための提言誌として創刊されました。以来、政治、国際関係、経済、科学・技術、経営、教育など、激しく揺れ動く現代社会のさまざまな問題を幅広くとりあげ、日本と世界のあるべき姿を追求する雑誌づくりに努めてきました。次々と起る世界的、歴史的な変革の波に、日本社会がどのように対応するかが差し迫って闘われる今日、『Voice』はビジネス社会の「現場感覚」と「良識」を基礎としつつ、つねに新鮮な視点と確かなビジョンを提起する総合雑誌として、高い評価を得ています。