おすすめの本 [PHPくらしラク~る 2014年3月号]

『なんにもない部屋の暮らしかた』
ゆるりまい
KADOKAWAメディアファクトリー
定価 本体1200円(税別)
物を減らしてハッピーに

片付けができなくて悩む人が多い中、「物捨てたい病」の著者は「お寺みたい」に清々しい空間に家族四人で住んでいます。物のない部屋での暮らし方を、イラストと写真を交えて紹介するのが本書です。まず驚かされるのが、文字通り「なんにもない」部屋の写真です。リビングには壁掛けタイプのテレビとダイニングセットのみ、他は引き出しの中にすら何もありません。もちろんきれいを維持するには、家族の協力が不可欠です。共有スペースに個人の物は置かない、そのかわり各自の部屋には一切関与しない、が家族のルール。最初は反対していた家族も、今では進んで片付けてくれ、快適な家を楽しんでいるのだといいます。自称「捨て変態」の著者は、実は「汚家の出身」。ということは、物がない快適さに目覚めた著者と捨てられない家族には葛藤の時代があり、コラムではそんな過去にも触れています。話し合い、喧嘩しながらも、こうありたいと願う空間をつくっていく著者の姿勢に励まされます。整った部屋は快適で、誰もが望むものです。片付けは主婦一人で苦戦するのではなく、家族の課題として皆で話し合うことが大切だと気づかせてくれます。著者の真似は難しくても、できるところから片付けを始めたくなる本です。

『はみだす力』
スプツニ子!
宝島社
定価 本体1300円(税別)
自分を見つめ直すきっかけに

『情熱大陸』に出演し、現代アーティストで、マサチューセッツ工科大助教として話題の著者。自分を信じて好きな道を貫く姿勢は、情熱的で勇気がもらえます。「『普通』を疑う」など、自由な生き方のヒントを伝授。

『おじさん追跡日記』
なかむらるみ
文藝春秋
定価 本体1000円(税別)
おじさんの魅力を探ろう

おじさんならではの仕草、年齢を重ねて生まれた深い言動などを楽しく紹介。読み進むうちに、おじさんたちが愛おしく思えてくるイラストエッセイです。夫へのまなざしが、いつもより優しくなるかもしれません。

『プラバンアクセサリー』
文化出版局編
福家聡子デザイン・制作
文化出版局
定価 本体1200円(税別)
ハンドメイドでワクワク

猫のブローチやスイカのストラップなど、かわいい小物は心をときめかせてくれます。プラスチック板に色付けし、オーブントースターで焼くだけでOK。ポップな柄やカラフルな色彩を楽しんでください。

『凛とした子育て』
金美齢
PHP文庫
定価 本体495円(税別)
キチンと叱れる親になる

家庭でも厳しさを学ばせることが、親の務めだという著者。将来、甘くない現実に直面する子どものためにと考えるからです。経験談を交えてのアドバイスは辛口ながらも、納得できるだけの深い愛情に満ちています。