雑誌
歴史街道 2009年2月号
今月号の読みどころ
「私利私欲を満たすばかりの生き方でよいはずがない。乱世にあっても、正々堂々と生きる術はあるはずだ」。そうした思いから越後の上杉謙信は、人としての信義を重んじる「義」を掲げ、戦国の世に「義」のための戦いを貫きました。その謙信の「義」を己の血肉としたのが、上杉家執政として上杉景勝を支えた、直江兼続です。天下人秀吉の死後、最大の実力者・徳川家康は天下を狙い、あろうことか上杉家に謀叛の濡れ衣を着せて挑発。その卑劣なやり口に景勝・兼続主従は決断します。「義のために、弓矢をもってお迎えいたす」。ひたすら利を求める濁世をよしとせず、義を天下に示した兼続の生き方を描く、大河ドラマ「天地人」連動企画です。第二特集は後藤新平・東京を創造(デザイン)した男です。
公式サイト |
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愛義道 |
黒鉄ヒロシ |
3p |
この人に会いたいvol.25 |
内田有紀 |
7p |
総力特集 謙信の「義」を継いだ男 直江兼続 「筋」を通して生きる
総論 「愛」の前立ての兜と「義」の心で、乱世に挑んだ男の魅力 |
火坂雅志 |
14p |
ビジュアル1 「毘」の旗の下に! 謙信率いる上杉軍団の版図 |
20p |
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ビジュアル2 兼続を取り巻く上杉家の人々 |
22p |
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特別インタビュー 葛藤する兼続とともに悩み、ともに成長したい |
妻夫木聡 |
24p |
毘沙門天の化身・上杉謙信より「必勝不敗の戦法」と「志」を受け継いで |
花ヶ前盛明 |
26p |
コラム1 周囲の人々の横顔 |
31p |
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ビジュアル3 「越後の龍」の牙城、春日山城 |
32p |
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「御跡目は景勝様に!」家中を二分する争乱を収めた智略の冴え |
工藤章興 |
34p |
コラム2 上杉の重鎮・直江家を継ぐ |
41p |
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織田軍団、三方より迫る! 絶体絶命の中で下した断腸の思いの決断 |
海道龍一郎 |
42p |
コラム3 寡黙ながら将器を備えた主君 |
47p |
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ビジュアル4 四面楚歌! 天正十年、信長との死闘 |
48p |
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直江山城という男に惚れた…幸村、三成、慶次郎との運命の出会い |
八尋舜右 |
50p |
「弓矢をもってお迎え致す!」上杉の義を賭けた直江状、天下を揺るがす |
永岡慶之助 |
56p |
ビジュアル5 決戦関ケ原!「義」の男たちかく戦えり |
62p |
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脚本家とプロデューサーが語る NHK大河ドラマ「天地人」前半の楽しみ方 |
小松江里子 内藤愼介 |
64p |
兼続を育んだ越後を歩く |
68p |
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時の迷路―明治・大正・昭和篇 横丁の暮らし |
香川元太郎 |
74p |
特集 台湾、満洲、そして… 後藤新平 東京を創造した男
東京より住みやすく…台湾の習慣に合わせた民政事業 |
江宮隆之 |
78p |
ビジュアル1 欧州と肩を並べる都市へ! 長春建設 |
82p |
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広大無辺の満洲で挑んだ、世界を瞠目させる街づくり |
秋月達郎 |
84p |
ビジュアル2 かくして首都はつくられた! 「東京都市計画図」 |
88p |
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「公園と道路をつくれ」震災を糧に東京を理想の都市へ |
青山やすし (字はにんべんに八に月) |
90p |
コラム 「一に人、二に人、三に人」 |
96p |
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こんな意味が込められていた! お正月のしきたり |
97p |
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太平洋戦争の天王山 ソロモンの死闘 指揮官たちの決断 第一回 殴り込みで圧勝! 第一次ソロモン海戦 |
三野正洋 |
102p |
「歴史街道」伝言板 |
110p |
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BOOKS・CINEMA |
112p |
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この著者に注目! 志水辰夫 |
114p |
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人物で語る日本近代史 第九回 児玉源太郎 前編 軍人の枠を越えた政治的手腕の冴え |
中西輝政 |
116p |
グラフィティ にっぽんの剣豪 89 千葉栄次郎 |
本山賢司 |
124p |
世界遺産の旅 ノルウェー・ベルゲンを訪ねて |
中塚裕(写真) 西和久(文) |
127p |
歴史街道クイズ 「戦国検定!」 |
132p |
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歴史街道・ロマンへの扉 清荒神 |
鶴田純也 |
134p |
江戸のスイーツを食べ歩く 第十三回 六本木・青野総本舗 豆大福 |
岸朝子(選) 逢坂剛(筆) |
136p |
大阪百景 摂河泉を紀行する 第一回 大阪市(中心部) |
登野城弘(写真)七森武倫(文) |
141p |
歴史街道 とは
「いま、歴史がおもしろい」
歴史は過去の人物や出来事を取り上げるとはいえ、現代の人びとに役立たなければ意味がありません。また、歴史は本来、そんなに堅苦しく難しいものではなく、もっと身近で楽しいものであるはずです。そして何より、人間を知り、時代の流れを知る上で、歴史ほど有益な参考書はありません。そこで『歴史街道』は、現代からの視点で日本や外国の歴史を取り上げ、今を生きる私たちのために「活かせる歴史」「楽しい歴史」をビジュアルでカラフルな誌面とともに提供します。いわば、新しいタイプの歴史雑誌といえるでしょう。