雑誌
歴史街道 2010年3月号
今月号の読みどころ
「敵は大軍だが、横一列の布陣で厚みがない。柵を押し倒し一点でも突き破れば、勝機はある」。武田勝頼は横に延びる織田・徳川連合軍を見て、確信します。「勝頼は波状攻撃をかけてこよう。我らの鉄砲と柵で支えきれるか…」。一方、信長と家康は、緊張の色を隠せません。天正3年(1575)5月21日、奥三河・設楽原。長篠の決戦でした。この時、勝頼は、従来言われる騎馬隊による無謀な突撃をかけたわけではありません。また信長・家康も、満を持して待ち構えていたわけではなかったのです。果たして合戦の行方を左右したものは何か、また男たちはぎりぎりの状況の中、どんな決断に命運を託したのかを描きます。第2特集は適塾、松下村塾の他にも多数あった「幕末の私塾」を紹介します。
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長篠合戦裁判 |
黒鉄ヒロシ |
3p |
この人に会いたい vol.38 |
貫地谷しほり |
7p |
総力特集 長篠合戦の真実 勝頼・信長・家康、男たちの決断
序論 男たちはなぜ、長篠へ向かったのか―決断の背景 |
小和田哲男 |
14p |
ビジュアル1 武田軍VS織田・徳川連合軍、ついに激突! |
20p |
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ビジュアル2 決戦前夜、長篠城包囲から設楽原へ |
22p |
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ビジュアル3 瓢曲輪陥落! 武田軍の猛攻の前に長篠城は… |
24p |
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「もはや陰口は叩かせぬ」 信玄再来を自認する陣代、長篠城を囲む |
江宮隆之 |
26p |
コラム1 今なお論議を呼ぶ長篠合戦 |
31p |
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共闘か、同盟破綻か… 追い詰められた家康の叫びに信長出陣を決す |
八尋舜右 |
32p |
コラム2 「討死は覚悟の上…」決戦前夜の徳川家臣団 |
39p |
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「大援軍が参り申す!」戦局を転換させた、密使の最期のひと声 |
永岡慶之助 |
40p |
「三段撃ち」「騎馬隊」そして「突撃」の謎… 設楽原で何が起きたのか |
小和田哲男 |
46p |
コラム3 殺傷可能距離百メートルの攻防 |
51p |
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「信長と家康に眼に物を見せてやれっ」 吶喊と死闘、運命の八時間 |
秋月達郎 |
52p |
ビジュアル4 「長篠合戦図屏風」に描かれた激闘 |
60p |
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決断と誤断、その明暗を分けたもの |
小和田哲男 |
62p |
決戦の地を訪ねて… 長篠・設楽原MAP |
64p |
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コラム4 勝頼を逃がすための捨て身の戦ぶり |
66p |
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絢爛な桃山建築と北を守る要塞群 仙台に独眼竜政宗の面影を探して |
宮下準 |
68p |
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特集 適塾、松下村塾だけではない! 幕末の「私塾」
なぜ、志を抱く者たちは「私塾」の門を叩いたのか |
童門冬二 |
78p |
象山書院、韮山塾、咸宜園… 若者たちを魅了した多彩な学び舎 |
楠戸義昭 |
86p |
岩崎弥太郎、ジョン万次郎、清河八郎… 実はあの人も教えていた |
楠戸義昭 |
90p |
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江戸時代の百科事典 「錦嚢智術全書」には暮らしの知恵が満載! |
高橋雅夫(監修) |
94p |
新連載小説 我、六道を懼れず 真田真幸 連戦記 <第一道> 近習 |
海道龍一朗 |
100p |
「歴史街道」伝言板 |
110p |
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BOOKS・CINEMA |
112p |
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この著者に注目! 伊藤之雄 |
114p |
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勝、西郷、松陰、そして龍馬… 東京23区幕末維新「銅像」マップ |
116p |
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ルーズベルトが震えた日 ドイツ軍ロケット兵器がもたらしたもの 最終回 |
吉田一彦 |
118p |
アンボワーズ、ブロワ……パリから日帰りできる 「ロワールの古城」めぐり |
田中次郎 |
124p |
歴史街道クイズ 「戦国検定!」 |
130p |
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特別付録 「真田昌幸」イラスト壁紙・携帯待受画像ダウンロード |
132p |
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歴史街道・ロマンへの扉 二月堂 |
鶴田純也 |
134p |
江戸のスイーツを食べ歩く 第26回 新宿・追分だんご本舗 追分だんご |
岸朝子(選) 逢坂剛(筆) |
136p |
湖国百景 近江路をゆく 第2回 多賀・彦根 |
寿福滋(写真・文) |
141p |
歴史街道 とは
「いま、歴史がおもしろい」
歴史は過去の人物や出来事を取り上げるとはいえ、現代の人びとに役立たなければ意味がありません。また、歴史は本来、そんなに堅苦しく難しいものではなく、もっと身近で楽しいものであるはずです。そして何より、人間を知り、時代の流れを知る上で、歴史ほど有益な参考書はありません。そこで『歴史街道』は、現代からの視点で日本や外国の歴史を取り上げ、今を生きる私たちのために「活かせる歴史」「楽しい歴史」をビジュアルでカラフルな誌面とともに提供します。いわば、新しいタイプの歴史雑誌といえるでしょう。