おすすめの本 [PHPくらしラク～る 2011年8月号]

小さな工夫が幸せな日々につながる

　同じように主婦として家事をし、忙しい日々を送っているはずなのに、どことなく余裕があって、楽しそうに暮らしている人がいます。いったいその差はどこから生まれてくるのでしょうか。その疑問に答えてくれるのが、この本です。「たべもの・ぬいもの」を通して心豊かな暮らしを提案する著者の手作りを楽しむ日常が、たくさんの写真と共に描かれています。
　著者はとにかく手間をかけることを厭いません。コーヒーフィルターがなくなったら買わずに余り布で縫ってみたり、竹を削って著を作ってみたりして、それらを愛おしく思いながら使うのです。卵の殻も可愛い容器に保存しておき、最後までムダなく活用します。これらは与えられたのではなく著者自身が見つけた、物を大切にする工夫であり喜びです。
　幸せな暮らしを送るには、ちょっとした遊び心と、「失敗してもそれが味」くらいの大らかな気持ちも必要なのかもしれません。淡々とした日々が小さな喜びで彩られている様子に、読んでいるこちらまで嬉しい気持ちになります。
　どう暮らすかは自分次第。生活に手間と愛情をかけることが節約にもつながっていけば、毎日はどんどん充実してきます。あなたもちょっとした工夫を重ねながら、自分らしい暮らしを送ってみませんか。

食事作りの時間をかしこく短縮

　暑い日に、火を長く使って料理を作るのはつらいもの。作りおきを活用して料理の時間を短くしましょう。
　手間がかかりそうな竜田揚げ、豚汁、あえものも作りおきを使えば15分で完成です。「じゃがいもの塩煮」はサラダやおやきに、「ごぼうのしょうゆ煮」はポタージュや肉巻きに大変身。まとめ買いして調理しておくと食費カットにも役立ちます。

育てて楽しく食べてもおいしい

　薬味や彩りに少しだけ必要な野菜は、家庭で育てていると便利で経済的。プランターに大量の土を入れて育てるのは大変ですが、紙やプラスチックのカップを使っての栽培なら、気軽に挑戦できます。
　見た目もよく、窓際やキッチンに置いておけば素敵なインテリアに。夏休みに親子で育ててみては。

化粧品に頼らずにキレイになる

　管理栄養士である著者が、専門の郊誰と経験から導き出した食べ物で美しくなるノウハウを伝授。
　「油抜き生活はツヤなし肌をつくる」「肌のゆるみはたんぱく質不足が原因」など、「知らなかった！」という内容がいっぱい。体を温める食べ物も載っていて、美味しく食べてキレイになれれば言うことなしです。