おすすめの本 [PHPくらしラク～る 2011年9月号]

自分と家族の心を明るくするヒント

　一生懸命努力してもむくわれないことが、世の中にはあります。誰もが「こんなに頑張っているのに……」という思いを少なからず抱えながら生きていることでしょう。でも、その思いにとらわれ過ぎると、幸せな人生からはどんどん遠ざかってしまいます。
　本書では、精神科医の著者が、「なぜむくわれない気持ちになるのか」という心のメカニズムをわかりやすく説明してくれます。そして、様々なエピソードを通して、“むくわれない感”から脱出する方法をアドバイス。主婦が抱えやすい夫や子どもに対する“むくわれない感”についても取り上げられています。
　むくわれないという気持ちは、家族への思いが強くなればなるほど生まれやすいと著者は言います。思いが強過ぎると、人や物事を一方向からしか見られなくなるため、まずは視点を変えてみることが大切なのだとか。確かに、仕事ばかりで家庭をかえりみない夫も、見方を変えれば仕事熱心で勤勉な夫です。今は問題ばかり起こしている子どもも、将来意外な才能が花開き、あなたを喜ばせるかもしれません。
　すぐに結果はでなくても、「この頑張りはいつか認められる」という心の貯金をして、今のつらさを乗り切ることも重要なのです。家族への愛情がよいほうに運ぶように、気持ちを上手に整理していきましょう。

子どもと一緒に過ごす大切なひととき

　二人の息子の母親で、経済学者として世界を舞台に活躍する著者が大事にしてきたのは、本を片手に家族と笑い合う時間。小さい頃は読み聞かせ、大きくなったら感想を語り合ったという絵本や児童書150冊を、その当時の親子エピソードとともに紹介しています。
　「子どもが本嫌い」「何冊も読みたがる」というお悩み相談ページもあり、子どもとの読書の仕方がわかります。

美しい言葉と花の写真が思いを伝えてくれる

　互いに感謝はしていても、なかなか口に出しては伝えられません。そんな「ありがとう」の気持ちを、短い詩と花の写真で表現しているのがこの本です。
　「あなたがいてくれるから、私は元気です」というようなシンプルな言葉だからこそ、心に届きます。自分の癒し本として、また家族への贈り物としてどうぞ。

美味しい料理で温かい食卓を演出

　人気ブロガー・JUNAさんの家庭料理のレシピブログ本。「さばのみぞれ煮」や「中華風ポークソテー」といった、美味しく簡単に作れるメニューが満載です。
　「夫にワンパターンと言われたら、これでぎゃふんと言わせて」など、歯切れのいい文章も魅力。家族で囲む食卓が、より幸せなものになりそうです。