Our Aspiration
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Collective Wisdom

松下幸之助は企業経営者として、衆知を集めることを心がけていました。衆知とは、多くの人の知恵を意味します。見方を変えれば、独断で経営をしないということです。松下は他企業を見ても、変化に対応して成長している企業は経営者が衆知を集めており、そうでない企業はとかくワンマン経営であると語っていました。
「先日、本年の経営方針を発表しましたが、その中で、会社の経営はやはり衆知によらなければいけない、ということを申しました。何といっても、全員が経営に思いをいたさなければ、決してその会社はうまくいかないと思うのです。社長がいかに鋭い、卓抜な手腕、力量をもっていたとしても、社長一人で事を遂行することはできませんし、たとえできても、それは失敗に終わるだろうと思います。やはり会社経営は、全員の総意によっていかになすべきかを考えねばならない、というのが私の経営信念です」
これは経営に関することに限らず、一般社員の日々の仕事においても当てはまると松下は主張しました。その根底には、どんなに優秀とされる人であっても、個々の知恵は常に小さく、何らかの偏った見方にとらわれているという松下の信念がありました。松下は、その本質として繁栄、平和、幸福が与えられている人間こそが万物の王者であり、それゆえこの世の生成発展の担い手としての責務を負っている偉大な存在であると人間をとらえていましたが、個人個人においては、その天分や特質は有するものの、その知恵には限りがあると見ていました。
Human Greatness

「人間一人ひとりの知恵というものは、人によって異なるとしても、たとえどんな偉大な人であってもおのずと限りがあります。その限りある知恵でものを見たり考えたりしたのでは、物事の実相を十分に見極めるということもできませんし、往々にして過ちをおかす結果に終わってしまうでしょう。人間がその偉大な本質を正しく発揮し、幸せを逐次高めていくためには、何よりも多くの人びとの知恵を集めていかなくてはなりません。そして、そこに個々の知恵を超えた高い衆知、すなわちすぐれた知恵を生み出し、それによって正しい道を求めていくことが大切なのです」
人間の偉大さとは、すべての人の知恵が集められて衆知となり、それがさらに英知に高まることで、繁栄、平和、幸福を具現化していくことにあります。それは単に企業経営の世界にとどまらず、小さくは私たちの日常生活から、大きくは国家間や地球規模の現象まで、人間のかかわるあらゆる事象に当てはまることです。いつの時代やどこの社会においても、新たな価値を生み出し課題を解決していく人間の力は、独断によるのではなく、衆知によるものであることを自覚すべきと松下は訴えたのです。
Peace and Happiness through Prosperity
国土も人心も荒廃した戦後の日本。
松下幸之助が考えた、人間と社会のあるべき姿とは?

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