「問題解決力」がみるみる身につく本
ケーススタディで基本手順がよくわかる

　「問題解決力」を身につけることがますます重要視される時代になった。なぜなら現在要求されている「問題解決力」は、言葉は同じでも右肩上がりの時代とは意味が異なってきているからだ。

　例えば、機械が動かなくなったとする。なんとかして元に戻さなくなくてはならない。以前であれば、動かなくなってからどうするかを考えて解決する力を「問題解決力」と呼んでいた。しかし今は違う。動かなくなる前に何か問題がないかを積極的に探し出す。そして、問題があれば、的確な解決策を考えて実行する。仮に問題が起こってしまったとしても、解決した後、どうすれば同じことが起こらないかまで考えて対処する。そういう能力が問われている。

　本書では問題解決法の第一人者が、問題をいち早く発見し、的確に対処するための技法をケーススタディで紹介している。日頃、その場しのぎで問題を解決してしまっている人にこそおすすめしたい一冊である。

　文庫書き下ろし。